R8年8月から変わる高額療養費制度について
2026/07/14 保険
「もし大きな病気やケガで入院・手術が必要になったら、医療費はいったいいくらかかるのだろう」
そんな不安を和らげてくれるのが「高額療養費制度」です。
2026年(令和8年)8月から、高額療養費の「自己負担額」と「年間の負担額」のルールが二段階で大きく変わります。
少子高齢化が進む日本で、医療というセーフティーネットは、これからどう変わっていくのか?
改正のポイントを、できるだけわかりやすくまとめました。
目次
「高額療養費制度」ってなに?
日本の健康保険では、病院の窓口で払うお金はふつう「3割」「2割」「1割」などで済みます。
しかし、大きな手術や大きな病気で長期間入院すると、仮に「3割」だとしても何十万円、何百万円という大きな金額になってしまうこともあります。
差額ベッド代や食事代などは別途必要ですが、保険適用範囲内で利用できる制度です。
家計の負担が重くなりすぎないように守ってくれます。
現在の高額療養費制度の仕組み


現行の高額療養費の計算
例)70歳未満・年収370万円~約770万円の場合(3割負担)
医療費(10割):100万円
窓口負担(3割):30万円
自己負担限度額(下記の表)より
80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%=87,430円
「多数回該当」
重い病気などで治療が長期にわたり、3か月以上になった場合、4ヵ月目から自己負担の上限がさらに引き下げられる制度です。
そもそもなぜこの改正が必要なの?
グローバル 国際統計 国別統計専用サイト 統計データ配信によると
(2024年 65歳以上人口比率(高齢化率)より)
日本は世界で2番目に「高齢化(お年寄りが増えること)」が進んでいる国です。
世界の高齢化率(高齢者人口比率)国別ランキング・推移
順位 国名 単位:%
1 モナコ 36.17
2 日本 29.78
3 プエルトリコ 24.72
4 イタリア 24.62
5 ポルトガル 24.53
お年寄りが増えると、国全体で使う病院代(医療費)がどんどん膨らんでしまいます。
そこで、「ふだんの月は、払える人には少しだけ多めに負担してもらおう。その代わり、本当にずっと重い病気で困っている人は年間上限でしっかり守ろう」という、みんなで助け合うためのバランス調整が行われたのです。(相互扶助)
なにが新しく変わるの?(改正のポイント)

今回の改正では、R8年8月と令和9年8月の2段階で変更される
🌸ポイント
例)
☆月の自己負担が引き上げられる

☆年間の負担上限が新設された

年間の上限ができたことにより、治療が長引く場合の治療費負担が軽減
まとめ
私たちが安心して病院に行けるのは、こうした制度が少しずつ形を変えながら守られているからなのです。
今回の改正で、上限も決まったから民間の医療保険は不要か?
と言えば、そうでもないかと筆者は感じます。
なぜなら、病気やケガはいつ誰の身に起こるかわかりません。
お互いの助け合いの精神で成り立つ「相互扶助の精神」の保険は
いざというときのため、少なからず家族や身内の助けになると考えます。
保険に限らず、家計のこと、相続のこと、住宅のことなど・・・
中々自分では、家族では、夫婦では気づかないことも多々あります。
そんな時こそ私たち「家計と暮らしと住まいの相談室」に気軽にご相談ください。
資料の出所
○厚生労働省 保険局 「高額療養費制度について」
○厚生労働省 「高額療養費の年間上限の新設などの見直しについて」
○グローバルノート 国際統計 国別統計専用サイト 統計データ配信
筆者:ファイナンシャルプランナー 井川 弥生

家計と暮らしと住まいの相談室:URL https://www.life-plan.or.jp



