【相談事例】子ども1人の教育費に1千万円かかると聞きました。2人目をどうしようか迷っています。(30代女性)
2025/08/03 学費
単純に1千万円という金額だけを考えるとすごく多額と思われるかもしれませんが、もう少しその数字をひも解いてみましょう。
目次
データから見る子どもの教育費
文部科学省の「子どもの学習費調査」(令和5年度)をみると、幼稚園から高等学校全て公立の場合で596万円、全て私立では1,976万円かかるのがわかります。
また日本学生支援機構「学生生活調査」(令和2年度)をみると、大学進学にかかる費用は、自宅から国立大学に4年間通うと約540万円、下宿して私立大学だと約1,140万円かかります。
つまり、生まれてから高校を卒業するまでの18年間にかかる教育費は約600万円~2,000万円。大学4年間にかかる費用は約540万円~1,140万円、合計すると、少なく見積もっても1,100万円を超えることがわかります。
準備するのは高校卒業後の費用
また、高校までにかかる費用と大学4年間にかかる費用がほぼ同じだということにも注目しましょう。
FPとしてこれらのことからできるアドバイスは、高校までにかかる費用は家計から捻出するようにして、大学4年間でまとまってかかる費用を計画的に準備しましょうということです。
子どもが18歳の時点で最低300万円、できれば500万円準備することができれば安心です。
人生で、教育費だけは何年後に大きなお金が必要なのかが予定できるお金です。
計画的に準備することで乗り越えることができます。
不足分をどう補うか
高校卒業時点で、準備不足がわかった時でも、すぐにあきらめずにできることを考えましょう。
今は高校を卒業する時点で、子どもたちは成人となります。
自分が本当に希望する進学先であれば、自分がアルバイトなどをして不足分を埋めようという気持ちにもなるでしょう。
また、日本学生支援機構の奨学金制度もありますし、国の教育ローンを保護者が借りて支援することもできます。
祖父母の力を借りるというのもアリかもしれません。
あなたの働き方も大切
保護者としてこれからどんな働き方をするのかも大きなカギとなります。
1カ月の収入が30万円だとして、18年間働くと6,480万円です。2人で働けば1億を超える収入になります。月収も上がり、ボーナス分も加えればさらに収入は増えます。そう考えると子どもにかかる教育費もそんなに恐れることはないのではないでしょうか。
まずはご家族で話し合いをしてみましょう。将来の予測をもっと確かめたいのならばぜひ、FPにご相談をしてください。
きっと力になれるはずです。
親子のマネーカウンセラー 鶴田明子